会話形式で楽しく学ぶ税務基礎講座
会話形式で楽しく学ぶ税務基礎講座
文書作成日:2024/04/10
社長への賞与を損金にする方法とは?

社長への賞与を法人税の計算上損金として取り扱うには、どうしたらいいですか?

出演: … M社 経理部部長   … 顧問税理士

― M社 ―

M社経理部古門部長と顧問税理士が、打ち合わせをしています。

決算期末が過ぎ、株主総会に向けて、色々と準備をしているのですが。

そうですね。
御社は3月決算ですから、そのような時期ですね。

えぇ。
次の期は現社長が就任して10期目の節目の年になりますので、賞与を支給してはどうかという話がありまして。

そうでしたか。

社長への賞与ですと、法人税の計算上損金とはなりませんよね?

確かに原則は認められませんが、一定の期限までに事前確定届出給与に関する届出を行い、その届出に記載したとおりに賞与を支給すれば、不相当に高額でない限り、基本的には損金となりますよ。

事前確定届出給与、ですか。

はい。
いつ、誰に、いくら支給するか等を記載した書類です。

では、その諸々の事項を記載した書類の届出をすればよいのですね?

はい。
記載したとおりに支給をすることが求められますので、ご注意ください。
支給日を変更した、金額を変更した、ということは、原則認められません。

原則、ということは例外があるということですか?

ご理解のとおりですが、あくまでも“例外”ですし、変更届の提出が必要になります。
基本的には期限内の届出と記載したとおりの支給、というところはご理解ください。

わかりました。

届出の期限は、賞与の決議日、職務執行開始日、会計期間開始日が絡んできます。御社の場合ですと、基本的に職務執行期間は定時株主総会から次の定時株主総会までですし、定時株主総会で賞与の決議を行うかと思いますので、定時株主総会開催日がいつになるのか、予定が決まり次第早めにご連絡ください。ふたを開けてみたら、届出の期限が過ぎていました、ということのないようにしたいと思います。
また、届出をしたとしても不相当に高額ですと、過大だとして損金として認められない場合もあります。
その点も検討の必要がありますので、定期同額給与とする額とともに賞与として予定する額も早めにご連絡いただければと存じます。

承知しました。
まずは弊社内で検討して、改めてご相談させていただきます。

よろしくお願いします。

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
 本情報の転載および著作権法に定められた条件以外の複製等を禁じます。


お問合せ
野中敏博税理士事務所
〒111-0052
東京都台東区
柳橋2−19−10
第2東商センター
第2号館272
TEL:03-5822-3773
FAX:03-6368-9021

<facebookpage 野中敏博 公開用>
野中敏博税理士事務所


Facebookページも宣伝




<セキュリティアクションマーク>

セキュリティアクションロゴマーク


<税務調査対策研究会>
税務調査対策研究会